「嫌われる勇気」
著者:岸見一郎、古賀史健、発行所:ダイヤモンド社
フロイトやユングと並んで心理学の三大巨頭と称されるアドラーの教えが書かれている。生き方に悩んでいる「青年」と「哲人」の対話を通して、アドラーの教えに触れ、幸福に生きるための具体的な「処方箋」を「哲人」と「青年」の対話から学んでいくことができる。アドラーは欧米での知名度が高く、世界的名著『人を動かす』の著者・D・カーネギーなど自己啓発のメンターに多大な影響を与えたそう。知らなかった。
本書を読んで、これを実践し、習慣化することができれば人生をラクに、前向きにいくて行くことができそうだと思ったことを3つ挙げる。
まず、1つ目が「原因論」ではなく「目的論」。例えば、子供が引きこもりになるのは、学校でいじめられた、もしくは学校生活に馴染むことができない、など何かしら原因があると考えるのが一般的。しかし、アドラー心理学では、原因があり、引きこもるのではなく、引きこもるという事自体が目的である、という考え方に立つ。引きこもることによって、親は自分を丁重に扱ってくれる、注目してくれるなど。
2つ目は、課題の分離。自分の課題と他者の課題を混同するのではなく、分離して考えよう。馬を水辺に連れていくことは「自分の課題」、馬が水を飲むかどうかは「他者の課題」。何事も自分ができる範囲のことは精一杯やる。その結果、他社にどう評価されるは自分が関与できることではない。
3つ目は、人生の最大の嘘は「いま、ここ」を生きない事。将来(遠い、近いに関わらず)について色々考えてしまうことはあるかもしれないが、今、目の前のことに一生懸命取り組むしかない、という事だと思う。これは、将来の目標に対して計画など立てずにひたすら目の前のことだけに集中せよ、と言っているのではなく、目標を作り計画を立てることは大事だけど、現在の目の前の事からスタートする以外に道はないから、まずは目の前の事に全力を捧げようよ、と言っているのだと思う。
今日は以上です。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
こうじ